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31 学園祭 side 渡
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学園祭は、朝から生徒会の仕事をして、10時過ぎからはクラスの当番。
その後は、巡回の時間まで桂木君と回る予定やって。
始まるまではな。
笹部君と一緒の巡回時間が、段々近づいてくるんやなぁって。
起きたときから、変な緊張が続いてたんやけど。
菊川君の挨拶で開門されたんを確認して、菊川君から生徒会室の鍵を預かって、風紀委員の展示ブースに顔出して。
それから、教室に向かってダッシュ。
そこで、廊下にずらーーーっと並んで待ってくれてる行列を見たらビックリしてしもた。
始まってそんなに経ってへんのに、30人くらいいたんちゃうかなぁ。
皆、めっちゃ楽しそうにしてて。
俺が見えたら笑顔で話しかけてくれる人もいてん。
なんか、そのときにパワー貰ったみたいでな。
そうやん、折角の学園祭やし、楽しんで貰って自分も楽しまんとって思えたわ。
でもな。
その行列、他の教室の前まで続いてたしな。
迷惑になるし、どうにかせんとクレームくるんちゃうかなぁって心配もあったし。
受付にいた喫茶フェアリーテイル支配人の梛木さんと、コスプレ衣装リーダーの椎名さんに言おうとしたんやけど。
「メインスタッフなんだから、早く入ってっ」て、それ言う間もなく背中押されてしもた。
教室内は、すでに満席。
音楽もかかってるし廊下の音は聞こえへんなるし、柴田君や一緒の時間を担当する皆と手分けして次々オーダーを聞いたり運んだり目の前のことに集中してたらそのことが頭から抜けてしもてんなぁ。
途中で、廊下にどよめきが走ってな。
柴田君がちょっと気分が優れへんし、外の空気を吸いに行くついでに足りひん食材を調理室から補充してくるって出ていってしもて。
なんやろ?って見送りがてら廊下を見に行ったら、大渋滞が起こってた。
なんで?なんで?って原因を探したら、長身の清人さんがまず目に入って、直ぐ隣に遥馬さんがいんのもわかった。
お揃いの白いオーバーサイズのニットに黒のパンツ。
壁際で、清人さんに守られるように壁ドンされてた遥馬さん。
恥ずかしそうに俯いてはってんけど、俺に気ぃついてな。
遥馬さん、ヒラヒラって小さく手を振ってくれてんっ
映画の撮影みたいなシチュエーションにテンションがバーーーンッて上がったわ!
俺、挨拶に行きたかってんけどな。
行列にプラス、清人さん目当ての人でゴチャゴチャしてたし扉から出れへん。
結局、菊川君とかなちゃんがうまいこと整理してくれたんやけどな。
あっという間の解決、凄かったわ。
その後、整理券の時間にもう一回来てくれた遥馬さんとな。
途中休憩の代わりに、お喋り出来る時間を貰ってん。
おんなじ変異種Ωっていうのもあるんかもしれへんけど。
遥馬さんと話すとな。
すっごい落ち着くねん。
いっぱい清人さんから愛されてて、あぁ、俺もこんなふうになれたらえぇのになぁって言う憧れもあるし。
遥馬さんが俺の不安なこととか、うんうんって優しく聞いてくれて。
まるでお兄ちゃんが出来たみたいで頼れんねん。
途中で清人さんが急に席を立って出ていかはってんけど、直ぐに戻って来はらへんかったし。
心配になって、二人で一緒に見に行って。
そこで、思い掛けずまさかの笹部君に出会ってしもて。
心の準備が全然出来てへんかったし、心臓が口から出そうやったわ。
その後は、巡回の時間まで桂木君と回る予定やって。
始まるまではな。
笹部君と一緒の巡回時間が、段々近づいてくるんやなぁって。
起きたときから、変な緊張が続いてたんやけど。
菊川君の挨拶で開門されたんを確認して、菊川君から生徒会室の鍵を預かって、風紀委員の展示ブースに顔出して。
それから、教室に向かってダッシュ。
そこで、廊下にずらーーーっと並んで待ってくれてる行列を見たらビックリしてしもた。
始まってそんなに経ってへんのに、30人くらいいたんちゃうかなぁ。
皆、めっちゃ楽しそうにしてて。
俺が見えたら笑顔で話しかけてくれる人もいてん。
なんか、そのときにパワー貰ったみたいでな。
そうやん、折角の学園祭やし、楽しんで貰って自分も楽しまんとって思えたわ。
でもな。
その行列、他の教室の前まで続いてたしな。
迷惑になるし、どうにかせんとクレームくるんちゃうかなぁって心配もあったし。
受付にいた喫茶フェアリーテイル支配人の梛木さんと、コスプレ衣装リーダーの椎名さんに言おうとしたんやけど。
「メインスタッフなんだから、早く入ってっ」て、それ言う間もなく背中押されてしもた。
教室内は、すでに満席。
音楽もかかってるし廊下の音は聞こえへんなるし、柴田君や一緒の時間を担当する皆と手分けして次々オーダーを聞いたり運んだり目の前のことに集中してたらそのことが頭から抜けてしもてんなぁ。
途中で、廊下にどよめきが走ってな。
柴田君がちょっと気分が優れへんし、外の空気を吸いに行くついでに足りひん食材を調理室から補充してくるって出ていってしもて。
なんやろ?って見送りがてら廊下を見に行ったら、大渋滞が起こってた。
なんで?なんで?って原因を探したら、長身の清人さんがまず目に入って、直ぐ隣に遥馬さんがいんのもわかった。
お揃いの白いオーバーサイズのニットに黒のパンツ。
壁際で、清人さんに守られるように壁ドンされてた遥馬さん。
恥ずかしそうに俯いてはってんけど、俺に気ぃついてな。
遥馬さん、ヒラヒラって小さく手を振ってくれてんっ
映画の撮影みたいなシチュエーションにテンションがバーーーンッて上がったわ!
俺、挨拶に行きたかってんけどな。
行列にプラス、清人さん目当ての人でゴチャゴチャしてたし扉から出れへん。
結局、菊川君とかなちゃんがうまいこと整理してくれたんやけどな。
あっという間の解決、凄かったわ。
その後、整理券の時間にもう一回来てくれた遥馬さんとな。
途中休憩の代わりに、お喋り出来る時間を貰ってん。
おんなじ変異種Ωっていうのもあるんかもしれへんけど。
遥馬さんと話すとな。
すっごい落ち着くねん。
いっぱい清人さんから愛されてて、あぁ、俺もこんなふうになれたらえぇのになぁって言う憧れもあるし。
遥馬さんが俺の不安なこととか、うんうんって優しく聞いてくれて。
まるでお兄ちゃんが出来たみたいで頼れんねん。
途中で清人さんが急に席を立って出ていかはってんけど、直ぐに戻って来はらへんかったし。
心配になって、二人で一緒に見に行って。
そこで、思い掛けずまさかの笹部君に出会ってしもて。
心の準備が全然出来てへんかったし、心臓が口から出そうやったわ。
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