ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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27 学園祭準備

27

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「あ、あっっ」


悲鳴と歓喜を混ぜた声で啼く俺を、ヤマは容赦なく攻め立てる。
ヤマの空いた手が俺のぺニスを包み込み、ネチネチと指を絡ませ上下にしごかれるとあっという間に絶頂。
ヤマに抱きついたまま、果ててしまう。

くったりと力が抜ける俺を抱え直し、ヤマは手に付いた白濁のそれを舐めたので悲鳴をあげた。


「フワッ、バ、バカッ
舐めるなぁっ」

「なんでいつも嫌がるんだよ?
カナは舐めてくれるだろう?」


まるで、ハチミツでも舐めているような素振りで指の隙間に落ちたところまで舌を這わせるヤマ。
αがΩのなんか、舐めるなっっ
そう、何度断っても納得されず、今年の誕生日プレゼントは「カナのを直接舐めたい」と真面目な顔で言われて暫くーーーまぁ、半日しか仔犬みたいにすがり付いてくるヤマに俺が耐えられなかったんだがーーー口をきかなかったくらいなのにっ


「お、俺はいいんだっ」


嫌だと何度言っても、最中に舐めようとしてくるし。
この攻防はいつになったら無くなるのか、俺の中では一番の懸念事項かもしれない。
今度は俺がする番だと、ヤマの堅く膨れた場所へ手を伸ばしたら止められる。


「待って、カナ」

「??」


ヤマの発情は収まっていない。
グズグスに蕩ける俺の下半身が何よりの証拠だ。
今すぐにでも、ヤマも出したい筈だろう?


「もっと、ここ、舐めたい」


布越しにでも場所がわかるくらい、尖った先端をつつかれ「ヒャン」と啼いてしまう。
ビリビリ甘い痺れが走り、ついさっき同時に攻められたぺニスにまで連動して腰が揺れた。


「カナのここ、めちゃくちゃ厭らしくて堪んない。
もっと明るい場所でいっぱい見ながら舐めたい」


耳元で低く囁かれた俺に拒否権なんて無い。
お尻に手を回され抱き上げられる。
ヤマの腹部にぺニスが擦れるこの抱き方で、寝室まで歩かれたんだが。
ヤマが一歩一歩進む度、堪えきれない声が洩れ、ヤマのフェロモンが東の離れに充満。
ふわふわ夢見心地とはとても言えない、色欲混じりの濃く漂うフェロモンの中を移動され、ボロボロ俺は泣きじゃくっていた。


「はぅ、ヤダ、もぉ、早く入れてぇっっ」

「だーめ。
これは、俺がカナを抱きたいのに引きずられてるだけだから」

「ち、違うっ
俺が、ヤマを欲しいのっっ」


ヤマに貫かれたくて気が狂いそうな俺を、ヤマは優しく宥めてベットに横たえる。
額に汗を滲ませ、フウフウ牙を軋ませながら息を吐くヤマの姿。
ベットに膝をのせ、伸ばした指で俺の涙をすくい微笑もうとする。

こんなに、こんなに、求めてるのに、なんで我慢するんだっっ
バカッ
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