587 / 911
24 体育祭 side 陸
10
しおりを挟む
でも、この高等部の入学式からそんなに日も明けずにさ。
ツンツン箱入りかなちゃんが、Ωだったってだけでも衝撃的なのに、菊川の番になりましたと出てきた時には驚かされたな。
菊川なら選び放題なのに、影も形もねぇ番相手に童貞貫いて生涯を捧げるとかよくわかんねぇーことしてたしな。
一人に絞るなら、せめて抱き心地が良い女にしとけよと祈ってやってたのに、灯台もと暗しのかなちゃんって。
よりによってコレかよと、つい触って確認したら菊川に本気で潰されかけてヒヤリとした。
羨ましさもあって、つい噛み跡を触ろうとした俺のミスだけどさ。
あんときは、本気の菊川には流石に勝てねぇと思いしったな。
そっから、菊川は周りがドン引きするくれぇかなちゃん一筋。
昔から夢物語を聞かされていた俺らにとっちゃ、有言実行過ぎていっそ清々しいくらいだ。
この二人を見てると、自分のΩを探し出して番にしたくなんだよな。
赦されるなら、俺だって噛みてぇしこの手に抱きたい。
一人で生きる覚悟は決めていても、見せつけられたら堪らねぇ。
自分の欲を押し付けるんじゃなく、可愛がるために抱きてぇし、俺の子どもを孕ませ自分の群れを作りてぇってな。
相手のことを考えろと、実際にαからΩになった千里さんから言われるとさ。
知ってそうで口も軽そうな親戚をつつきにも行きづれーし。
かなちゃんは、αを上手く取り繕えるのとおんなじくれぇ、Ωとして一歩引くべきとこまでわかってるし特別なんだってことは頭でわかってる。
俺がもし会いに行けば、なんの説明もなくβからΩに変わらされた男が、突然お前は俺のΩだと同性のαに迫られることになるからな。
ヤバすぎだろ。
千里さんにも想像してみろと言われたが、確かに自分がそっち側なら全力で逃げる。
菊川とかなちゃんの二人と同一線で考えられねぇことはわかってる。
まぁ、α側は、自分のΩがどんなふうに成長していても抱けるんだけどな。
変異種Ωの発情フェロモンは、相手のαのフェロモンの匂いが混じって興奮度合いが桁違いらしい。
牙を埋めると落ち着くらしいが、親父がよだれ垂らしそうな勢いで熱弁して千里さんからボコられてたしな。
万一巡りあえても、だ。
Ωとして俺の子を孕むとか、考えられないことくらいわかってるさ。
でも、もし出会えたら。
女と経験があっても、二度と女相手に勃つこともねぇくらい身体に教え込んでやるのにな。
ツンツン箱入りかなちゃんが、Ωだったってだけでも衝撃的なのに、菊川の番になりましたと出てきた時には驚かされたな。
菊川なら選び放題なのに、影も形もねぇ番相手に童貞貫いて生涯を捧げるとかよくわかんねぇーことしてたしな。
一人に絞るなら、せめて抱き心地が良い女にしとけよと祈ってやってたのに、灯台もと暗しのかなちゃんって。
よりによってコレかよと、つい触って確認したら菊川に本気で潰されかけてヒヤリとした。
羨ましさもあって、つい噛み跡を触ろうとした俺のミスだけどさ。
あんときは、本気の菊川には流石に勝てねぇと思いしったな。
そっから、菊川は周りがドン引きするくれぇかなちゃん一筋。
昔から夢物語を聞かされていた俺らにとっちゃ、有言実行過ぎていっそ清々しいくらいだ。
この二人を見てると、自分のΩを探し出して番にしたくなんだよな。
赦されるなら、俺だって噛みてぇしこの手に抱きたい。
一人で生きる覚悟は決めていても、見せつけられたら堪らねぇ。
自分の欲を押し付けるんじゃなく、可愛がるために抱きてぇし、俺の子どもを孕ませ自分の群れを作りてぇってな。
相手のことを考えろと、実際にαからΩになった千里さんから言われるとさ。
知ってそうで口も軽そうな親戚をつつきにも行きづれーし。
かなちゃんは、αを上手く取り繕えるのとおんなじくれぇ、Ωとして一歩引くべきとこまでわかってるし特別なんだってことは頭でわかってる。
俺がもし会いに行けば、なんの説明もなくβからΩに変わらされた男が、突然お前は俺のΩだと同性のαに迫られることになるからな。
ヤバすぎだろ。
千里さんにも想像してみろと言われたが、確かに自分がそっち側なら全力で逃げる。
菊川とかなちゃんの二人と同一線で考えられねぇことはわかってる。
まぁ、α側は、自分のΩがどんなふうに成長していても抱けるんだけどな。
変異種Ωの発情フェロモンは、相手のαのフェロモンの匂いが混じって興奮度合いが桁違いらしい。
牙を埋めると落ち着くらしいが、親父がよだれ垂らしそうな勢いで熱弁して千里さんからボコられてたしな。
万一巡りあえても、だ。
Ωとして俺の子を孕むとか、考えられないことくらいわかってるさ。
でも、もし出会えたら。
女と経験があっても、二度と女相手に勃つこともねぇくらい身体に教え込んでやるのにな。
1
お気に入りに追加
1,441
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭

僕の番
結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが――
※他サイトにも掲載


【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。


欠陥αは運命を追う
豆ちよこ
BL
「宗次さんから番の匂いがします」
従兄弟の番からそう言われたアルファの宝条宗次は、全く心当たりの無いその言葉に微かな期待を抱く。忘れ去られた記憶の中に、自分の求める運命の人がいるかもしれないーー。
けれどその匂いは日に日に薄れていく。早く探し出さないと二度と会えなくなってしまう。匂いが消える時…それは、番の命が尽きる時。
※自己解釈・自己設定有り
※R指定はほぼ無し
※アルファ(攻め)視点


偽物の運命〜αの幼馴染はβの俺を愛しすぎている〜
白兪
BL
楠涼夜はカッコよくて、優しくて、明るくて、みんなの人気者だ。
しかし、1つだけ欠点がある。
彼は何故か俺、中町幹斗のことを運命の番だと思い込んでいる。
俺は平々凡々なベータであり、決して運命なんて言葉は似合わない存在であるのに。
彼に何度言い聞かせても全く信じてもらえず、ずっと俺を運命の番のように扱ってくる。
どうしたら誤解は解けるんだ…?
シリアス回も終盤はありそうですが、基本的にいちゃついてるだけのハッピーな作品になりそうです。
書き慣れてはいませんが、ヤンデレ要素を頑張って取り入れたいと思っているので、温かい目で見守ってくださると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる