ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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「小2から小5まで、柿崎のじいちゃんが空けてた家に三人で住んでたんは覚えてるやろ?」

「うん。
ここに引っ越してくる前やろ?」

「そうそう。
その間、じいちゃんが住んでたんがこの家でな。
小2の時の、この一回だけ。
ちょうど夏休み中やったから、長目に一週間渡を預けてて・・・」


頼子さんの表情が陰り、話し方も失速。
道成さんがその肩を優しく抱き寄せ、後を引き継いだ。


「私の転勤とちょうど重なっている時期にね。
別荘みたいに住んでいた場所なんだよ。
隣の子も、夏休みの間そこに来ていた子でね。
義父さんの話では、初日から打ち解けて楽しく遊んで貰っていたみたいだよ。
私も、直接その男の子から聞いたわけじゃないんだけど。
渡がそこから帰る前日にね。
男の子が、自分の秘密基地にしていた場所に連れていってくれて。
その帰り道、前の日に降っていた雨のせいで増水した川に、二人で落ちてしまったらしいんだ。
夕方になっても帰ってこないから、暗くなっても総出で探してくれて。
私達にも連絡が入って向かったときには、二人とも無事に見つかって病院に運び込まれていたんだ」

「全然覚えてへんわ・・・」


身に覚えがない三枝は、写真の中の男の子を見つめる。
写真の中の二人は、夏休みを満喫しているように見える。
事故にあうなんて、思って無かっただろう。
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