ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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16 社宅

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「桂木君とも有りになるんや」、とか。
三枝が、樟葉が示した番候補にお気楽に頷くんじゃないかという俺の予想は外れた。
三枝は、真顔で首を振る。


「それは、無いわ。
だって、俺、生まれてこのかた女の子を好きになったことはあっても、男相手にそんなん考えたことないもん。
桂木君、えぇ子やけどな。
いくらΩやったってわかっても、男を好きにはなれへんで」


三枝は、無理無理と首を振る。
いくら番に憧れていても、好みまで単純に切り替わらないようだ。
Ωとわかった勢いで、手近なαと番になれば一生後悔することになるかもしれない。
三枝の番候補が女性にだけ絞られるなら、その危険も減るし良かった。


「そう?
桂木君が、一番可能性が高いと思ったんだけどなぁ」


「桂木君は、友達やもん。
やっぱり、女の子がえぇよ。
一生一緒におれるんやったら、凛ちゃんみたいに、可愛くて優しい女の子やったらえぇなぁ」


三枝は、夢見勝ちにキラキラ目を輝かし始める。
その場合、抱かれるのが自分だという想定は出来ていないんだろうな。
βの恋人同士の感覚では、α女子の相手なんか出来ないぞ?

三枝の番相手については、要注意だな。
一生に一人しかいないのはΩ側だけ。
αは、番を乗り換えることが出来る。
コロッとおかしなα女子に捕まらないよう、俺が気を付けておかないと。
三枝が、βのような恋愛を求めたままなら、β女子と付き合った方が良いんじゃないだろうか。
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