ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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「え、え、え?
何、何?
俺、かなちゃんの叔父さんを悪く言ったつもりないで?
その、ビックリしたけど、仲良く御飯も食べたし・・・」


ゴニョゴニョ三枝は弁解をしてくるが、そこじゃない!
問題は・・・秋楽叔父さんとの乱闘騒ぎの最中に、樟葉と芝浦の身体が光って見えていたことだ!

昨晩、ヤマの入浴中に樟葉と二人きりになる時間があった。
フェロモンを気にして窓際に座っていた樟葉が、「あのねぇ、かなちゃ~ん」と何度も話しかけて来たようなんだが。
離れた場所から小さい声で呼んでくるから、俺は二人分の荷物整理に夢中。
気付いたときには、樟葉は半泣きになって椅子にしがみつき身を乗り出していた。

ごめんと謝ってから、「近くで呼んでくれたら早く気付けたのに」と言ったら、ブンブン首を横に振って拒否。
ヤマのフェロモンが、よっぽど強力だったらしい。
俺が番持ちΩの命とどうこうなる可能性なんて無いのに、ヤマは警戒しすぎたろう。

「菊川君が出てくるまでに、話したいことがあるだぁ」と。
いつもの「フフフ」笑いを封印し、前髪の隙間から覗く右目は真剣。。
「Ωのかなちゃんには、僕とたぁちゃんが光って見えていたよねぇ」と確認され、「あぁ」と頷いたら本題に入った。

理由は詳しく話せないが、御珠神社に関することだから光ったことを口外しないで欲しい。

ゆったりした口調のわりに、あのときの樟葉からは、他言したら呪われそうなおどろおどろした気配まで感じたからな。
この場で三枝が話すのも避けた方が良い筈だ。
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