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14 修学旅行 side 倭人
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「え、かなちゃん、どうしたん?
大丈夫なん??」
三枝は、カナが俺の発情に呼応してしまったことに気付いていないようだ。
フェロモンコントロールに気を付けながらゆっくりと目を開けたら、三枝が目の前にいた。
カナを心配して、オロオロしている。
樟葉や後ろにいた芝浦と柴田は、何となく察したらしたい。
チラリと目を向けたら、微妙な顔で目を逸らされた。
カナをそのまま掬うように抱き上げると、熱い吐息の合間に小さな声で「バカヤマ」と言われてしまった。
潤んだ上目遣いに再び発情しそうになる。
あぁ、こんなカナを誰にも見せたくないっ
「カナは大丈夫。
疲れただけだから」
「そうなん?
車椅子、みこちゃんが歩けるようになったからさっき返してしもたけど・・・案内のおねぇちゃんの言葉に甘えて、バスまで借りといたら良かったかな。
今から借りてこよか?
かなちゃん、俺が行きたい場所全部に付き合わせてごめんな?」
言葉をそのまま信じた三枝に謝られ、カナは申し訳なさそうに首を振る。
顔を覗こうとするから、阻止するために胸の高さまで持ち上げてさっさとバスに乗り込んだ。
「菊川君、力持ちやなぁ」と驚いている三枝に、同意する声は重ならない。
樟葉達は、俺の機嫌を損なわないように無言だ。
俺は窓際にカナを下ろして、カーテンも閉めるとどこからも見られないように隣に座りガードした。
大丈夫なん??」
三枝は、カナが俺の発情に呼応してしまったことに気付いていないようだ。
フェロモンコントロールに気を付けながらゆっくりと目を開けたら、三枝が目の前にいた。
カナを心配して、オロオロしている。
樟葉や後ろにいた芝浦と柴田は、何となく察したらしたい。
チラリと目を向けたら、微妙な顔で目を逸らされた。
カナをそのまま掬うように抱き上げると、熱い吐息の合間に小さな声で「バカヤマ」と言われてしまった。
潤んだ上目遣いに再び発情しそうになる。
あぁ、こんなカナを誰にも見せたくないっ
「カナは大丈夫。
疲れただけだから」
「そうなん?
車椅子、みこちゃんが歩けるようになったからさっき返してしもたけど・・・案内のおねぇちゃんの言葉に甘えて、バスまで借りといたら良かったかな。
今から借りてこよか?
かなちゃん、俺が行きたい場所全部に付き合わせてごめんな?」
言葉をそのまま信じた三枝に謝られ、カナは申し訳なさそうに首を振る。
顔を覗こうとするから、阻止するために胸の高さまで持ち上げてさっさとバスに乗り込んだ。
「菊川君、力持ちやなぁ」と驚いている三枝に、同意する声は重ならない。
樟葉達は、俺の機嫌を損なわないように無言だ。
俺は窓際にカナを下ろして、カーテンも閉めるとどこからも見られないように隣に座りガードした。
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