ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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14 修学旅行 side 倭人

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土産は、買った場所で頼めば宿泊先にクラス毎にまとめて送れる。
三枝は、大きな袋を買って名札を付けていた。

夕飯までは、アトラクションを時間が許す限り回った。
カナは、絶叫系よりシアター系が好きみたいだ。
岩場を模した椅子に座って、目の前で繰り広げられたミュージカル調の冒険活劇はキラキラした目で魅いっていて可愛かった。

夕飯は、昼とは別の割り当てられた店で食べて。
最後はテーマパークを彩るナイトパレードを、ベンチに座って眺めた。
三枝は、見る前に普段なら場所取りがどうの、人混みがどうの、と煩いくらいに説明してたっけ。

ナイトパレード後に、土産をゆっくり買えるよう時間も考慮された21時の集合時間に合わせてバス発着場に向かう。
カナの両手には、七色に輝きを変えるハンドライトが握られている。
星を繋ぐステッキだったかな。

ナイトパレードで、キャラクターが乗った色とりどりに電飾されたフロートがテーマパーク内を回ってきたとき。
キャラクターの動きと合わせて一緒に動かすと、色や点滅の早さが変わる仕組みだ。

全力ではしゃいでるカナがあんまり可愛いから、俺のも渡したら凄く喜んで両手持ちで振っていた。
こんなカナを見れるなら、修学旅行も良いな。
でも、今度は二人で来たいな。
そんなことを考えながら、隣を歩くカナを見てると目があった。


「カナ、楽しかった?」

「あぁ、想像以上に楽しかった!」


テーマパークの門から外に出てしまったから、カナはハンドライトの電源をオフに切り替える。
少し残念そうだ。
俺がそのまま受け取ろうとしたら、カナは二本まとめて右手に抱え、空いた手を重ねてくれた。
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