ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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14 修学旅行 side 倭人

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「いやぁ、すっげぇ溺愛ぶりなっ
うちの学校じゃ、こんな光景考えられねぇわ」


桜宮は、俺に抱っこされたままのカナにニヤニヤ話しかける。
手を伸ばすだけじゃ届かない位置まで離れているけど、見られてるだけでもザワザワ気持ちが落ち着かない。

桜宮が通う高校は、姉貴や兄貴も通っていた優生学園。
バース性全てを受け入れる茅野学園の姉妹校だが、その中身は対極だ。
優生学に基づき、優秀なαのみ入学を許されている。
番のΩは、生徒ではなくあくまでおまけでなら出入りも出来た筈だ。

確かにそんな場所なら、番への態度もどうなるか予想出来る。
父さんの強い薦めで俺だけこの学園になったけど、本当にあっちじゃなくて良かった。
もし優生学園だったら、αばっかりの場所にカナを一緒につれてけないし。
Ωについてその立場でも理解をするよう父さんから教えられてきた俺が、αの序列にどっぷり浸かった校風に馴染めるわけない。


「秋良叔父さん、俺をからかうためについてきたんじゃないだろう」


ムッと口を尖らせたカナが、笑っている桜宮を睨み付けるからその両目を掌で隠した。
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