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13 修学旅行
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後に。
あの桜宮秋楽と、あの菊川倭人。
同世代αの中でも有名な二人を、同時に制圧したΩとして。
『無敵のΩ』などと言われる始まりを、自らの手で作ってしまった瞬間だった。
萩野からは、叱られるどころか面白がられるし、報告を聞いた両親からは慰められるし・・・散々だ。
周りの人間も、場を収めた俺を信じられないものを見たという目でポカーンと口を開いていたままだ。
群れとその侵略者の末路は、どちらかの敗北だと予想していたんだろうから意外性が強すぎたよな。
しかも、叱りつけているのがΩだしな。
「え、カナ、そんなにおこ・・・」
「怒るに決まっているだろうっ
何度も大丈夫だと言ったのに、俺にも桜宮にも信用がないのか?!」
「そんなことないっ
だけど・・・」
「ハッハッ
怒られてやんの!」
手を止めた秋楽が、他人事のように嗤って近付いてくる。
芝浦と柴田は、ヤマが警戒を解いたとわかったのか、秋楽の背を追わずにその場で戸惑っていたが。
三枝が、オロオロと樟葉にかかりきりなっているのに気付いて慌てて二人とも走ってくる。
あの桜宮秋楽と、あの菊川倭人。
同世代αの中でも有名な二人を、同時に制圧したΩとして。
『無敵のΩ』などと言われる始まりを、自らの手で作ってしまった瞬間だった。
萩野からは、叱られるどころか面白がられるし、報告を聞いた両親からは慰められるし・・・散々だ。
周りの人間も、場を収めた俺を信じられないものを見たという目でポカーンと口を開いていたままだ。
群れとその侵略者の末路は、どちらかの敗北だと予想していたんだろうから意外性が強すぎたよな。
しかも、叱りつけているのがΩだしな。
「え、カナ、そんなにおこ・・・」
「怒るに決まっているだろうっ
何度も大丈夫だと言ったのに、俺にも桜宮にも信用がないのか?!」
「そんなことないっ
だけど・・・」
「ハッハッ
怒られてやんの!」
手を止めた秋楽が、他人事のように嗤って近付いてくる。
芝浦と柴田は、ヤマが警戒を解いたとわかったのか、秋楽の背を追わずにその場で戸惑っていたが。
三枝が、オロオロと樟葉にかかりきりなっているのに気付いて慌てて二人とも走ってくる。
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