ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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13 修学旅行

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「どなたか存じませんが、警告します。
これ以上の接近は、侵略意志として俺が対応します」

凛と響いた柴田の声に、周りにいたスタッフや生徒が足を止める。
芝浦は先を越され、「共闘だっ」と追加。
三枝と樟葉が緊張し、息を飲んだ。

フェロモンの使用は禁止されているし、群れや個人での争いも、もちろんこんな場所では禁止だ。
けれど、迎撃は認められている。
攻撃され、一方的にやられるなんてプライドの高いαには有り得ない。


「はぁ?
お前らには用はないっつーの。
俺様が用があんのは、奏だけだ」


勢いを殺すことなくそのまま走ってくる秋楽。
柴田の警告を挑発とでも取ったのか、柴田の脇をわざとすり抜けようとして足を引っかけられる。
が、見越していたんだろうな。
横に飛び退きざま、両手を地面について柴田の胸を蹴りあげ浮いた腹にまで重い一撃を喰らわせる。

流れるような動作には一切の無駄がなく・・・秋楽がこの状況を楽しんでいるのは、その顔から明白。
両足で立つと、ニヤニヤ笑いながら相手の出方を余裕たっぷりに待っている。
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