ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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11 修学旅行 side 渡

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「三枝さん、どうかされ・・・あぁ、三組のアレですか。
分かりやすいですね」


ぼんやり二人の背中を見送ってた俺を、柴田君は心配してくれたんかな。
俺の隣に来て、視線の先をたどって、俺が見ていた二人にも気ぃついた。
ポツリと呟いた柴田君の言葉には、呆れた声音が混ざってる。


「なんか、あんの?」

「あの笹部さんにまとわりついてる女子は、三組のαです。
笹部さん、外見と力で周りから敬遠されますが、三組の担任がクラスに溶け込めるよう水泳でも応援したり、色々誘導して手をかけていましたしね。
彼女は、他から一抜けして笹部さんにアピールしてるんでしょう。
他のα女子には近寄らないよう、フェロモンまで出してます」


柴田君の目には、去っていく二人の背中にβの俺には見えへんものまで見えてるんやな。
・・・そっか、笹部君の顔ってちょっと怖いし、ファンレターも全然貰えてへんかったけど。
実際に話したり、一緒におったらわかるもんなぁ。
見てる人が見たら、わかるもんなぁ。

笹部君、優しいし、格好良いし。

でもな。
良かったなぁって、思いたいのにな。
上手くいかへんのは、なんでなんやろ。

二人が人混みに見えへんなって、はぁって溜め息ついてしもた。
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