ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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11 修学旅行 side 渡

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「んー、初めて修学旅行に参加出来るから嬉しくてな」


かなちゃんは、ちょっと涙声やった。
ちょっと窓に背を向けて、椅子に斜めに座り直しながら菊川君に答えてる。
しおりをすっごい貴重な資料触るみたいに手にとって、「はぁ」って感嘆の溜め息出しながら表紙を眺めて。
俺、内容に落胆してたんが悪く感じてしまうわ。

かなちゃんは、Ωやのにずっとαのふりをせなあかんかったから、普段外に遊びにいくことも無かったし、遠足とか旅行とかの学校行事も控えてた言うてたもんなぁ。
去年の夏休みもめっちゃ楽しそうやったし、みこちゃんと三人でデートしたときもスッゴいはしゃいでてかわいかったなぁ。


「倭人さん、ほとんど班で行動するみたいだぞ。
ここに、班単位で一部屋使えるって書いてるってことは・・・三枝や樟葉と一緒に寝泊まりできるのかな?」


しおりのある場所を指差して、菊川君に笑いかけてるのがめっちゃ可愛いっ
しかも、俺とみこちゃんが入ってたやん~
こっそり聞き耳たてながら、顔、にやけるわぁ。


「番は、二人部屋使っても良いって書いてるのに、奏は大部屋が良いのか?」


あぁぁぁ・・・菊川君、めっちゃしゅんとしてるっ
しゅんとしてる、のに、かなちゃんしおりにすぐ視線戻しるから気付いてへんやん。
「大部屋、楽しそうじゃないか?」なんて、さらって言ってしもた!
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