278 / 911
10 入籍
24
しおりを挟む
使用人達は、清人さんから流れる「動け」「止まるな」「ハルのために」と唸りをあげるフェロモンに急き立てられ、無言で会場のセッティングをこなしていく。
俺も、ガゼボの柱が棚として使用できるデザインになっていたので、余っていた花器と花で埋めてみることにした。
俺の立場は使用人ではないし、他の人と連携した作業は気を使わせてしまう。
指示をしてくれる使用人はいないし、ピリピリしている清人さんからは正直離れていたい。
そうなると、自分で判断できて一人でも出来ることとに限られて、こんなことしか出来ない。
花のアレンジメントは、経験がある。
萩野に、一通り習っておいて良かった。
それに、桜宮家でもパーティ会場でも作品を見る機会には恵まれていたからパターンさえ決めてしまえば迷いはない。
「あぁ、ハルの好みに合わせてくれたのか?」
生けるのに集中していたら、背後から突然声を掛けられ手にしていた赤いバラの茎を予定より短く切り落としてしまった。
「あ、清人さん、お疲れさまです。
えっと、そうですね。
遥馬さん、赤色が一番好きな色だと伺っていたので、赤系でまとめてみました」
あぁ、心臓に悪い・・・遥馬さんが近くに居ないときの清人さんは、今でも無表情が定番だ。
ジッと生けた花を見られているだけで、緊張してしまう。
俺も、ガゼボの柱が棚として使用できるデザインになっていたので、余っていた花器と花で埋めてみることにした。
俺の立場は使用人ではないし、他の人と連携した作業は気を使わせてしまう。
指示をしてくれる使用人はいないし、ピリピリしている清人さんからは正直離れていたい。
そうなると、自分で判断できて一人でも出来ることとに限られて、こんなことしか出来ない。
花のアレンジメントは、経験がある。
萩野に、一通り習っておいて良かった。
それに、桜宮家でもパーティ会場でも作品を見る機会には恵まれていたからパターンさえ決めてしまえば迷いはない。
「あぁ、ハルの好みに合わせてくれたのか?」
生けるのに集中していたら、背後から突然声を掛けられ手にしていた赤いバラの茎を予定より短く切り落としてしまった。
「あ、清人さん、お疲れさまです。
えっと、そうですね。
遥馬さん、赤色が一番好きな色だと伺っていたので、赤系でまとめてみました」
あぁ、心臓に悪い・・・遥馬さんが近くに居ないときの清人さんは、今でも無表情が定番だ。
ジッと生けた花を見られているだけで、緊張してしまう。
1
お気に入りに追加
1,441
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭

僕の番
結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが――
※他サイトにも掲載


【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。


欠陥αは運命を追う
豆ちよこ
BL
「宗次さんから番の匂いがします」
従兄弟の番からそう言われたアルファの宝条宗次は、全く心当たりの無いその言葉に微かな期待を抱く。忘れ去られた記憶の中に、自分の求める運命の人がいるかもしれないーー。
けれどその匂いは日に日に薄れていく。早く探し出さないと二度と会えなくなってしまう。匂いが消える時…それは、番の命が尽きる時。
※自己解釈・自己設定有り
※R指定はほぼ無し
※アルファ(攻め)視点


偽物の運命〜αの幼馴染はβの俺を愛しすぎている〜
白兪
BL
楠涼夜はカッコよくて、優しくて、明るくて、みんなの人気者だ。
しかし、1つだけ欠点がある。
彼は何故か俺、中町幹斗のことを運命の番だと思い込んでいる。
俺は平々凡々なベータであり、決して運命なんて言葉は似合わない存在であるのに。
彼に何度言い聞かせても全く信じてもらえず、ずっと俺を運命の番のように扱ってくる。
どうしたら誤解は解けるんだ…?
シリアス回も終盤はありそうですが、基本的にいちゃついてるだけのハッピーな作品になりそうです。
書き慣れてはいませんが、ヤンデレ要素を頑張って取り入れたいと思っているので、温かい目で見守ってくださると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる