ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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10 入籍

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「か、奏ちゃん、いっぱいいっぱいありがとうっ」


遥馬さんから涙混じりに感謝されて、俺もうるっと来てしまう。
まだ準備段階なのに、今日までのことを思い出して気持ちが高ぶる。


「今から泣いていたら、目が腫れるわよ?」


飛鳥さんは、口では揶揄しつつも目は優しい。
遥馬さんのことをΩ墜ちと言うこともあったのに、結婚すると決まってからは一度も反対しなかった。
プライドが高いαの中には、身内がΩ墜ちを番にすることに目をつぶっても、結婚相手には反対することが多い・・・飛鳥さんが、二人の入籍をすんなり受け入れたことは意外だったな。

遥馬さんは、小学生の頃から飛鳥さんや清人さんと交流があって、その頃から清人さんは遥馬さんを大切にされていたようだし、こうなることは想定されていたんだろうか。

澪さんは、仕事が忙しくて夕食には相変わらず不在が多かったが今日は同席。
陽太さんの隣でコーヒーを飲まれていたが、その手を止めて陽太さんと目配せ。


「明日の午前中の結婚記念日パーティについてだが、私達と飛鳥だけで対応する。
四人は、ゆっくり休むなり、準備を進めておくように」


突然の宣言に驚く。
菊川家にとって、代々当主の結婚記念日パーティと年始のパーティは重大視されているイベントだったんじゃ・・・
後ろにいたヤマを振り返れば、ヤマも澪さんを凝視したまま固まっていた。
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