ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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10 入籍

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話すのに夢中になりすぎて、廊下を進む二人のスピードがガクンと下がる。
数メートル先を歩いていた笹部から、「ちんたら歩いてるとチャイム鳴んぞ」と言われ慌てて早歩きに変更。

俺が最後に更衣室を独占して、着替え終わるのを待っていてくれたせいもあるから申し訳ない。
後ろを歩いていたヤマと俺、その後ろを歩いていた芝浦も二人に合わせてスピードをあげる。

柴田は仕事が夕方から入っているらしく、着替え終わったらすぐに帰っていった。
樟葉には、必ず姉の樟葉先輩と帰るように釘を刺すのは忘れずに。
いくら幼馴染みとはいえ、柴田は番の芝浦より前に出すぎている気がするんだが。

柴田は、芝浦になにかと突っかかっていた一年生のときに比べればその回数も減っている。
ただし、ゼロになったわけではなく、シバシバコンビの取り扱いを周りが心得てきたと言うか。

水泳授業の締めに、ヤマ、笹部、柴田、芝浦の四人で競泳するようになったのもその一つ。
初回でヤマと笹部の競争が、他の生徒に良い刺激になったというのもあるが。
柴田が芝浦に絡んで、授業を乱さないために教師が先手を打ったんだ。

泳法を指定し見本として代表を泳がせる、という名目ではあるが、最後に場を設けるから大人しくしろと言うことらしい。
効果は覿面だ。
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