ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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9 水泳

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「うん、格好良かった」


俺が素直に認めれば、ヤマは嬉しいとその笑顔を更に輝かせる。
ヤマが笹部に負けたことを悔しいと思う気持ちもあったのに、本人は全く気にしていないのを見たらどうでもよくなってしまった。
俺、かなり負けず嫌いだったんだが・・・

自分の変化に気づかされ、これもヤマのお陰かなぁと照れ笑いになってしまった。
勝負に囚われず、素直に物事を考えれるようになった。
俺を映していたヤマの瞳が揺らいで、直ぐにこちらが照れてしまうくらい優しい笑みを返される。

更に、「カナ好きっ」「俺のカナが一番可愛い」と甘いフェロモンも継ぎ足してくるから、近くにいた生徒が三枝と笹部を残して離れてしまった。
女子生徒からは、キャアキャア指を差されてるぞっ


「菊川~、ほどほどにせんと授業妨害だぞ」

「カナの笑顔が可愛すぎたんです」


教師からの突っ込みにも、ヤマはニコニコと答えるから、周りから「熱い」「溶ける」「彼女が欲しい・・・」と怨念紛いのやっかみが呟かれた。


「笹部君、早かったなぁ」

「あんだけプール通ってたらな」


三枝と笹部だけはマイペース。
すっかりこのヤマのフェロモンにも慣れたようだ。
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