ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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8 友達 side 渡

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俺、桂木君に襲われたりするん?
小説でしかそんなシーンに遭遇したこと無いし、実感が沸かへん。
確かに告白はされたけど、今は友達やもん・・・大丈夫やんなぁ?
わざわざ俺みたいなん、襲いたいとかなるんやろか。


「けど、今日が最後になるってわかってたら、脱カナヅチ特製ランチメニューとか用意してやったのにな」


シュンと沈んだ俺の頭を、笹部君が腕を伸ばして軽く指でつついてくる。
・・・ん、最後?
最後、て、言うたん?
沈んだ気持ちを、追い討ちでガツンと横から殴られたみたいや。
ビックリしすぎて、笹部君を見返した目が丸うなる。

聞き間違い?


「笹部君、最後って?」

「もう来月から水泳始まるし、クロールであんだけ泳げるようになったんなら大丈夫だろ?
中途半端な平泳ぎは、体育は合同で一緒だしな。
その時に時間作って仕上げようぜ。
一人で入れないのは、かなちゃんとか一緒に泳ぐ生徒に頼めよ。
去年のお前を知ってるヤツラ、絶対にビックリするぜ」
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