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5 誕生日

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周りの肌と殆ど色も変わらない小さな粒が、ヤマの右胸にも申し訳ない程度にあった。
舌先で嘗めて、乳輪ごとハムッと唇で挟む。
左側は人差し指でつついて指の腹で優しく揉んで。
右側は、チュウッと音をたてながら吸って。

ヤマはくすぐったいのか、クツクツ喉を震わせているだけで発情の気配が全くない。
俺の頭を抱えるように拘束された腕を両肩に置いて、この状態を楽しんでいるのか。
時折、「ふっ」と笑みを含んだ息を吐く。

俺ばかりが、ヤマに許されている優越感と許されざる背徳感にジリジリと気持ちを昂らせていた。
両手を後ろに回して、ズルリと下半身に張り付いていた衣服を下ろす。
プルッと震えたペニスは、既に完勃ち。
先までガチガチに固くなり、反っている。

身体を屈め、先ほど果てたばかりで濡れている先端をヤマの腹に押し付け。
ゆるりと、腰を揺らせば。
さすがにヤマも勘づいたのか、トクン、俺の心臓がヤマの発情に合わせて波打った。
いつもと違い、一気に競り上がるような熱さはない。
意識をゆっくり揺らしてくる、歯痒く生温い熱。

物足りない、物足りない。

ゴクリと生唾を飲み込んだ喉が鳴る。
渇いて、ひりついて、もっと明確な熱を求めたい。

αを求めてしまうΩの性に負けてしまいそうになる。
でも、今日は。
俺がヤマを好きなだけ触れるんだ。
好きに触れるんだ。
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