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「手首に嵌めて力をいれれば、すぐに接続している部品は壊れるようになっている玩具なんだ」


手を出せば、ヤマはよくわからないままながら取り合えず返してくれた。
本来拘束目的な筈の手錠だが、これは脆弱過ぎて全く役に立たない。
形だけのものだ。


「俺は、これをヤマに使いたい」

「・・・?」


ヤマは、まだベットの脇に立ったまま紙袋と手錠を手にして入ってこない俺を心底不思議そうに見ている。
あぁ、こういうものを見ても、ここまで説明しても。
お花畑のヤマには、使用する状況が想像も出来ないんだな。


この手のことには知識ゼロのヤマに、俺から教える後ろめたさで心が挫けそうだ!


「その、番になって、俺はヤマの発情に引きずられるだろう?」

「うん」


やっと理解できる内容が来たと、ヤマがほっとしたのがわかった。
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