ヘタレαにつかまりまして ２

4 新入生

3

まるで、二人の間に下りた竹居を境に合わせ鏡が置いているみたいだった。

女子にしては、かなり短くまとめられたベリーショートの髪は、一人は右分け、もう一人は左分けになっていて意志の強そうな細くつり上がりぎみに整えられた眉毛が全開。
その髪と同色の瞳は三白眼で、見覚えがあった。

前で立ち止まっている笹部にそっくりだ！
こいつの妹か・・・
今目の前にしていても、笹部に妹がいる実感がわかない・・・他人の空似ではなさそうだが。

笹部と違って愛嬌があるように見えるのは、ニコニコ笑う口元のせいか？
いや、笑う前の目のキツさと笑うと下がる眦のギャップか？
随分、柄が悪く見られる兄と受け取る印象が違うな。

階段上から見下ろしていたら、二人と同時に目が合ってしまった。


｢｢おおーーーっ｣｣


な、なぜか、声をあげながら階段まで駆け上がって来られて。
いくら制服改造が自由とは言え、膝上何センチか限界に挑戦しているとしか思えないミニスカートでの一段飛ばしの迫力に。
思わず、ヤマを盾にしてしまった。