ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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3 入学式

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「俺が昔から通っている道場の息子だ。
挨拶」


ベリッと自分から引き剥がし、松野はその背を押して立ち止まっていたヤマの前につきだした。
高等部の生徒会長であり、一目見れば上位αとわかるヤマに恐れもなく、興味津々でクリクリ動く栗色の瞳。
上半身まで落ち着きなく、ふらふら揺れている。
ピンクプラウンの短い髪をツンツンに立たせた・・・コザル?


「こんちはっす!
麻野 夜(あさの ないと)、12歳っす。
夜中の夜で、ナイトって読むっす。
朝か夜かわかんない、冗談みたいな名前っしょ?」


ニパッと笑う大きな口には、真っ白な歯が生え揃っている。
明るすぎて、軽すぎて、圧倒される。
松野は無言でその後頭部をパシッと叩いた。
頭を押さえた麻野が、じとりと松野を見上げる。


「うぇ~、ひどいっす、らいとにぃ~
ちゃんと挨拶したっすよぉ」


「お前は道場で何を学んでいるんだ!」
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