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3 入学式
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今でもαの優位性に拘る人間は、αだけを集めた学校を選択するが。
Ωの人権解放が進むにつれ、第二の性が混在する学校も増え、選択の幅も広がった。
だが、既に第一線で活躍する芸能人が、兄である芝浦のように番がいるわけでもないのに入学するのは異例のこと。
生徒会メンバーも、今朝教えられたからな。
もしひどい騒ぎになるようなら、入学式を中止するよう動いてほしい・・・と、学園長から頼まれていたが。
そこまで騒ぐ生徒は居なかった。
視線が集中してしまうくらいは、仕方ないだろう。
式次第は順調に進み、学園長や来賓からの激励や祝辞、電報披露。
在校生代表として、ヤマが言葉を述べて壇上から戻ってくる。
あの眠り王子が真面目に歓迎の挨拶を話していることに、新入生は驚きもあってか真剣に聞いていた。
お疲れ様を込めて、ヤマを笑顔で出迎える、つもりが。
咄嗟に俯いて、目を閉じてしまった。
俺がここにいる意味がよくわからなかったが、こう言うことだったのか!
ヤマは、自分にまだ視線が集中していることをわかった上で輝く笑顔と甘ったるいフェロモンを増量で悠々と俺に向かって歩いてくる。
・・・見せつけるため?
「好き」を絶え間なく耳元で囁かれてるようなフェロモンを使われて、俺の周囲にいた教師も新入生も顔を赤らめるしかない。
バカッ、やり過ぎだ!
Ωの人権解放が進むにつれ、第二の性が混在する学校も増え、選択の幅も広がった。
だが、既に第一線で活躍する芸能人が、兄である芝浦のように番がいるわけでもないのに入学するのは異例のこと。
生徒会メンバーも、今朝教えられたからな。
もしひどい騒ぎになるようなら、入学式を中止するよう動いてほしい・・・と、学園長から頼まれていたが。
そこまで騒ぐ生徒は居なかった。
視線が集中してしまうくらいは、仕方ないだろう。
式次第は順調に進み、学園長や来賓からの激励や祝辞、電報披露。
在校生代表として、ヤマが言葉を述べて壇上から戻ってくる。
あの眠り王子が真面目に歓迎の挨拶を話していることに、新入生は驚きもあってか真剣に聞いていた。
お疲れ様を込めて、ヤマを笑顔で出迎える、つもりが。
咄嗟に俯いて、目を閉じてしまった。
俺がここにいる意味がよくわからなかったが、こう言うことだったのか!
ヤマは、自分にまだ視線が集中していることをわかった上で輝く笑顔と甘ったるいフェロモンを増量で悠々と俺に向かって歩いてくる。
・・・見せつけるため?
「好き」を絶え間なく耳元で囁かれてるようなフェロモンを使われて、俺の周囲にいた教師も新入生も顔を赤らめるしかない。
バカッ、やり過ぎだ!
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