ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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1 始業式

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送迎車乗降場所から離れ、昇降口に続いている道へ出ると周囲の雰囲気が一変する。
ここまで来ると、βの生徒が圧倒的に多い。


「生徒会長、副生徒会長、おはようございます~」

「菊川君、桜宮君、おはよう~」


向こう側から掛けられる声は明るく、久しぶりの登校に皆笑顔が溢れていて賑やか。
俺達二人にも、好意的だ。

桜が散る前庭を、挨拶を返しながら抜けて・・・いよいよ、だ。
無意識に、繋いだ手に力が入り、ヤマにまた心配されてしまった。
他の誰と一緒になってもかまわないっ
三枝と樟葉と同じクラスになっていてくれっっ

悲鳴や歓声で沸き上がるクラス発表の輪に近付くにつれ、心臓がズキズキ痛くなる。
多分、これは、他の生徒なら新学年への期待と不安に毎年感じていることなんだろうな。
初めて感じるストレスに、お腹まで痛くなりそうだ。

ヤマと笹部を疎んじていた去年は、どちらかと言えば前のめりに臨戦態勢で発表を見れていたんだが・・・
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