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1 始業式
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「ヤマ、本当に、何でも無いぞ?」
「あ、うん・・・その、離れに帰ったら、カナに話さなきゃいけないことと、聞きたいことがあるんだ」
「わかった」
珍しいな、わざわざ断りをいれるなんて。
振動もなく、スムーズに動き出した車がゆっくり進んで。
乗降場所に辿り着いた。
ヤマが先に降りると、周囲の空気が変わったのがわかった。
だが、本人はいつも通りスルー、気にしない。
ニコニコ笑顔で空いている手を車内に差し出され、俺もその手を取り後に続く。
車から出てきた運転手から、当たり前のようにヤマが鞄を二人分片手で受け取り、「いってらっしゃいませ」と深々御辞儀をされ見送られる。
自分で持つと言っても、ヤマは自分が持ちたいからと絶対に譲ってくれない。
乗降場所の周辺には、久しぶりの再会に立ち止まり話をしている生徒もいたようだが。
ヤマと俺の登校に、今は静まり返り視線はこちらに向いていた。
「あ、うん・・・その、離れに帰ったら、カナに話さなきゃいけないことと、聞きたいことがあるんだ」
「わかった」
珍しいな、わざわざ断りをいれるなんて。
振動もなく、スムーズに動き出した車がゆっくり進んで。
乗降場所に辿り着いた。
ヤマが先に降りると、周囲の空気が変わったのがわかった。
だが、本人はいつも通りスルー、気にしない。
ニコニコ笑顔で空いている手を車内に差し出され、俺もその手を取り後に続く。
車から出てきた運転手から、当たり前のようにヤマが鞄を二人分片手で受け取り、「いってらっしゃいませ」と深々御辞儀をされ見送られる。
自分で持つと言っても、ヤマは自分が持ちたいからと絶対に譲ってくれない。
乗降場所の周辺には、久しぶりの再会に立ち止まり話をしている生徒もいたようだが。
ヤマと俺の登校に、今は静まり返り視線はこちらに向いていた。
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