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青嵐は由良の腕にしがみつき、俺への盾にしようとする。青嵐に標的を絞った俺のフェロモンに、由良が気が付くことはない。だが、無意識に出る求愛フェロモンは、俺のフェロモンが進んだ跡を追いかける。暫く、残り香を探すように青嵐の周りに浮いていたが空気に溶け込み消えていった。
青嵐は、自分が由良に立証できないフェロモンをぶつけられると小さい頃からこうやって由良の側に逃げ込んでいた。まぁ、格上α相手、しかも俺相手に反撃なんて出来ないからな。
由良は、「睨む?」と不思議そうに俺の方を振り返った。ので、にっこり笑ってみせた。
「ん"、なにが?」
「??
青嵐、気のせいだろう。
お前は疾風を恐がりすぎるんだよ」
呑気な由良に、青嵐は「いやいや、節穴にも程がある」と首を振って無言で否定。その両手は腕にしがみついたまま。本当に情けないやつだな。軽く放っただけだろうが。だいたい、俺が由良を別格に扱っているからといって、近くにいれば防波堤にでもなると未だに思っているのか?考え方が甘過ぎる。
由良は、青嵐の訴えを理解できず苦笑するだけだ。
「由良、ファームに顔出すのはいいけど、俺がこっちにいる時間には戻ってろよ?」
知り合いが増えすぎて、「ちょっと出てくる」がいつから半日単位になったのか。由良が始めた、というより周りからの熱意で始めさせられた有機野菜販売を主軸にした農業法人『ゆらファーム』。俺が大学に行ってる間の不定期青空市程度の有志のサークル活動だったのに。由良を担ぎたがる人間が増えて、どんどん化けたからな。
青嵐は、自分が由良に立証できないフェロモンをぶつけられると小さい頃からこうやって由良の側に逃げ込んでいた。まぁ、格上α相手、しかも俺相手に反撃なんて出来ないからな。
由良は、「睨む?」と不思議そうに俺の方を振り返った。ので、にっこり笑ってみせた。
「ん"、なにが?」
「??
青嵐、気のせいだろう。
お前は疾風を恐がりすぎるんだよ」
呑気な由良に、青嵐は「いやいや、節穴にも程がある」と首を振って無言で否定。その両手は腕にしがみついたまま。本当に情けないやつだな。軽く放っただけだろうが。だいたい、俺が由良を別格に扱っているからといって、近くにいれば防波堤にでもなると未だに思っているのか?考え方が甘過ぎる。
由良は、青嵐の訴えを理解できず苦笑するだけだ。
「由良、ファームに顔出すのはいいけど、俺がこっちにいる時間には戻ってろよ?」
知り合いが増えすぎて、「ちょっと出てくる」がいつから半日単位になったのか。由良が始めた、というより周りからの熱意で始めさせられた有機野菜販売を主軸にした農業法人『ゆらファーム』。俺が大学に行ってる間の不定期青空市程度の有志のサークル活動だったのに。由良を担ぎたがる人間が増えて、どんどん化けたからな。
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