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268 Ω
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リハビリが始まると、輝良が頻繁に顔を出してくれるようになり病室は一気に賑やかになった。離れている間の話を疾風は答えないので、自分から直接引き出そう、引き出そうとしてくるのには困ったな。はぐらかすのが心苦しかった。
詳細は言えないんだと伝えたら、「なるほど!二人の秘密と言うやつだなっ」と目を輝かせて余計に聞きたがるし。読書が苦手とは言ってられず、輝良の書いた小説を読んでその感想を伝えてみたり・・・輝良がどんな生活をしているかを聞いたり・・・自分なりに話を逸らしている様子を、疾風は楽しそうに嗤って見ていた。
毎回、最後は時間を忘れて話していて、栄寿さんが迎えに来るのも定着。輝良が栄寿さんに甘えているのが珍しく、栄寿さんがαだと聞いて仲が良い友達が出来たんだなぁと嬉しくなった。自分の知っている輝良は、足手まといな自分を庇ってαの友達を作ろうとしていなかったからだ。
怪我の方は、治癒に時間がかかり1ヶ月も病室で過ごすことになってしまった。骨折手前の腹や足への打撲や裂傷は、骨へのダメージや内蔵への損傷が自分で思うよりも重かったようだ。もしかすると、椿頭家だから生活に支障がない程度まで長く入院させてくれていたのかもしれないな。
自宅に戻れたのはGW直前。そう、確か、病院前でタクシーに乗って。久しぶりの帰宅に嬉しくて。隣に座る疾風の顔をチラチラ見ながら。まずは掃除と、いや、買い物が先か・・・と考えている途中で身体が熱くなり何も考えられなくなって。
そこから引きずり出され、ふらふら、手を引かれながら歩き始めたぼんやりした記憶はあったのに・・・
「ひぃあぁ・・・あっ、ま、待っっ」
ふっと途切れた記憶の先は、玄関の冷たい扉に背中を擦すられ、身体の中に既に埋め込まれ容赦なく突き上げてくる疾風にしがみつきながら悲鳴をあげていた。
間の記憶が全く無く、吹き飛んでいた。
霧の中を歩いていたような感覚から一転。開けた視界いっぱいに、疾風のフェロモンが「喰わせろ」「身体を開け」と自分の身体を取り囲み迫ってくる。戸惑う気持ちは、内股を濡らしてドロリと垂れる濃厚な精液の量に掻き消された。それは、一回や二回では考えられ無いくらいに溢れて途切れず、貪欲に自分の身体を補食する疾風の熱い身体にゾクゾク身体が悦んでしまう。
意識が無い間に、引きちぎられたシャツごと身体中を嘗めて噛まれたらしい。ボロボロの布切れの下には、疾風の歯形とキスマークの跡が散りばめられ、そんな自分の身体を見てしまうと、益々疾風に触れられただけで過敏に跳ねずにはいられない。
詳細は言えないんだと伝えたら、「なるほど!二人の秘密と言うやつだなっ」と目を輝かせて余計に聞きたがるし。読書が苦手とは言ってられず、輝良の書いた小説を読んでその感想を伝えてみたり・・・輝良がどんな生活をしているかを聞いたり・・・自分なりに話を逸らしている様子を、疾風は楽しそうに嗤って見ていた。
毎回、最後は時間を忘れて話していて、栄寿さんが迎えに来るのも定着。輝良が栄寿さんに甘えているのが珍しく、栄寿さんがαだと聞いて仲が良い友達が出来たんだなぁと嬉しくなった。自分の知っている輝良は、足手まといな自分を庇ってαの友達を作ろうとしていなかったからだ。
怪我の方は、治癒に時間がかかり1ヶ月も病室で過ごすことになってしまった。骨折手前の腹や足への打撲や裂傷は、骨へのダメージや内蔵への損傷が自分で思うよりも重かったようだ。もしかすると、椿頭家だから生活に支障がない程度まで長く入院させてくれていたのかもしれないな。
自宅に戻れたのはGW直前。そう、確か、病院前でタクシーに乗って。久しぶりの帰宅に嬉しくて。隣に座る疾風の顔をチラチラ見ながら。まずは掃除と、いや、買い物が先か・・・と考えている途中で身体が熱くなり何も考えられなくなって。
そこから引きずり出され、ふらふら、手を引かれながら歩き始めたぼんやりした記憶はあったのに・・・
「ひぃあぁ・・・あっ、ま、待っっ」
ふっと途切れた記憶の先は、玄関の冷たい扉に背中を擦すられ、身体の中に既に埋め込まれ容赦なく突き上げてくる疾風にしがみつきながら悲鳴をあげていた。
間の記憶が全く無く、吹き飛んでいた。
霧の中を歩いていたような感覚から一転。開けた視界いっぱいに、疾風のフェロモンが「喰わせろ」「身体を開け」と自分の身体を取り囲み迫ってくる。戸惑う気持ちは、内股を濡らしてドロリと垂れる濃厚な精液の量に掻き消された。それは、一回や二回では考えられ無いくらいに溢れて途切れず、貪欲に自分の身体を補食する疾風の熱い身体にゾクゾク身体が悦んでしまう。
意識が無い間に、引きちぎられたシャツごと身体中を嘗めて噛まれたらしい。ボロボロの布切れの下には、疾風の歯形とキスマークの跡が散りばめられ、そんな自分の身体を見てしまうと、益々疾風に触れられただけで過敏に跳ねずにはいられない。
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