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34 反則の王子様
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避けるまもなく、清人様に噛みつかれてしまったんだけど。
最初、何が起こったのかもわからなくて。
清人様の腕に絡めとられた身体も止まったまま。
現実が受け入れきれなくて。
ズキズキと、後から痛みが追い付いてきても「か、噛まれた、の?」と半信半疑だったんだ。
俺を離してくださらない清人様の牙も身体も、ブルブル細かく震えていてね。
こんな清人様見るの初めてだなぁ、珍しいなぁ、なんて。
ぼんやり考え出したのは完全に現実逃避だったよ。
一方の清人様はね。
惜しむように、ゆっくりとうなじから牙を抜いて、眼下のぽっかり空いた二つの穴と抉られた肉の僅かな盛り上がりに恍惚の表情を浮かべていたらしい。
心底見なくて良かったって思えるくらい、淫らで艶やかなお顔で。
もし、チラッとでも見ていたら、鼻血を出して倒れていたかも。
けれど、この間も清人様の刻んだ穴から流れ出した血は止まらない。
ジワジワ後から後から滲み出して、勢いはなくても首筋から背中に垂れていく。
αがΩに与える番の証とは違って、βの俺に刻まれた傷口は直ぐに癒えないせいもあったって後から知ったんだけど。
救急箱も見当たらないこの控え室で、清人様が取られた手段がとんでもなかったんだよ!
「ん、ハル、逃げないで?」
「や、もぅ、舐めないでいいですからっ」
パイプ椅子に座った清人様の膝に、向き合う形で乗せられてね。
流れてくる血を、啜る勢いで舐め続けられちゃってます。
そのまま、ずーっと離して貰えません.....く、首がふやけちゃいますよっ
逃げようにも、清人様の左腕がガッチリ腰に回されていてびくともしなくて。
清人様の、み、右手、は...
えっと、清人様にとっても、その、噛むだけじゃダメだったみたいで。
番になるときって、セセセ...セックスしながら噛まなきゃいけない、し、ね?
牙を収めるには、カブリってだけじゃ足りないんだって。
だから、あの、そのっ
「あ、や、やですっ
清人様ぁ、はずかしぃ...」
「ごめんね、ハル。
でも、ほら、牙が収まらないし。
これなら、陽太さんの約束も反故にはしてないから、ね?」
宥める清人様から嬉しそう微笑まれても、俺には耐えられませんよっ
お腹とお腹に挟まれた狭い場所で。
ギンギンに反り勃つ清人様のぺニスと。
ふにゃふにゃの俺のおちんちんを握って、グニグニ動かされちゃってます!
ハァハァ、清人様の荒い鼻息が、舐められてベトベトな首にかかってまーすっ
最初、何が起こったのかもわからなくて。
清人様の腕に絡めとられた身体も止まったまま。
現実が受け入れきれなくて。
ズキズキと、後から痛みが追い付いてきても「か、噛まれた、の?」と半信半疑だったんだ。
俺を離してくださらない清人様の牙も身体も、ブルブル細かく震えていてね。
こんな清人様見るの初めてだなぁ、珍しいなぁ、なんて。
ぼんやり考え出したのは完全に現実逃避だったよ。
一方の清人様はね。
惜しむように、ゆっくりとうなじから牙を抜いて、眼下のぽっかり空いた二つの穴と抉られた肉の僅かな盛り上がりに恍惚の表情を浮かべていたらしい。
心底見なくて良かったって思えるくらい、淫らで艶やかなお顔で。
もし、チラッとでも見ていたら、鼻血を出して倒れていたかも。
けれど、この間も清人様の刻んだ穴から流れ出した血は止まらない。
ジワジワ後から後から滲み出して、勢いはなくても首筋から背中に垂れていく。
αがΩに与える番の証とは違って、βの俺に刻まれた傷口は直ぐに癒えないせいもあったって後から知ったんだけど。
救急箱も見当たらないこの控え室で、清人様が取られた手段がとんでもなかったんだよ!
「ん、ハル、逃げないで?」
「や、もぅ、舐めないでいいですからっ」
パイプ椅子に座った清人様の膝に、向き合う形で乗せられてね。
流れてくる血を、啜る勢いで舐め続けられちゃってます。
そのまま、ずーっと離して貰えません.....く、首がふやけちゃいますよっ
逃げようにも、清人様の左腕がガッチリ腰に回されていてびくともしなくて。
清人様の、み、右手、は...
えっと、清人様にとっても、その、噛むだけじゃダメだったみたいで。
番になるときって、セセセ...セックスしながら噛まなきゃいけない、し、ね?
牙を収めるには、カブリってだけじゃ足りないんだって。
だから、あの、そのっ
「あ、や、やですっ
清人様ぁ、はずかしぃ...」
「ごめんね、ハル。
でも、ほら、牙が収まらないし。
これなら、陽太さんの約束も反故にはしてないから、ね?」
宥める清人様から嬉しそう微笑まれても、俺には耐えられませんよっ
お腹とお腹に挟まれた狭い場所で。
ギンギンに反り勃つ清人様のぺニスと。
ふにゃふにゃの俺のおちんちんを握って、グニグニ動かされちゃってます!
ハァハァ、清人様の荒い鼻息が、舐められてベトベトな首にかかってまーすっ
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