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34 反則の王子様
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「ハル、俺以外に唇や身体を許したら、相手になにするかわからないって言っておいたよねぇ?」
清人様は、このパクンを誰かに習ったとかそんな風に勘違いされたみたい。
俺を見下ろす殺気に満ちた眼差しに、ゾッと背筋が凍り付く。
清人様の瞳にユラリとほの暗い波紋が広がって、そこに映る俺を通してその先の誰かを探そうと迫ってくる。
そんな人、居ないのに。
勘違いされたままだと、俺が誰かの名前を言うまで許してもらえないかもしれない。
勇気を総動員して、そんな人はいませんってフルフルと首を横に振ったんだけど。
なぜか、清人様の殺気もフェロモンもパワーアップ。
濃度を増したフェロモンは強烈で、圧迫感に押し潰されちゃいそう。
俺の唇を摘まんだ清人様の指は、さっきまでポカポカ暖かかったのにね。
今の俺の行動で、氷みたいに冷たくなってしまった。
「ねぇ、ハル。
俺が言ったことを忘れていたの?
俺が居ない間に、ハルに近づいてきたのは誰?
ハルは、誰とつき合っていたの?」
ひぇぇーーーーーっ
穏やかな口調なんだけど。
制御しきれない怒りで声は震えていた。
文字通り、俺に息がかかる距離まで詰めてきたその顔も怖いですっ
普段は無表情で。
俺には笑顔の清人様。
なのに今の清人様は、爛々と輝く瞳と鋭い牙で誰かを食い殺そうとしているようにしか見えませんっ
清人様は、このパクンを誰かに習ったとかそんな風に勘違いされたみたい。
俺を見下ろす殺気に満ちた眼差しに、ゾッと背筋が凍り付く。
清人様の瞳にユラリとほの暗い波紋が広がって、そこに映る俺を通してその先の誰かを探そうと迫ってくる。
そんな人、居ないのに。
勘違いされたままだと、俺が誰かの名前を言うまで許してもらえないかもしれない。
勇気を総動員して、そんな人はいませんってフルフルと首を横に振ったんだけど。
なぜか、清人様の殺気もフェロモンもパワーアップ。
濃度を増したフェロモンは強烈で、圧迫感に押し潰されちゃいそう。
俺の唇を摘まんだ清人様の指は、さっきまでポカポカ暖かかったのにね。
今の俺の行動で、氷みたいに冷たくなってしまった。
「ねぇ、ハル。
俺が言ったことを忘れていたの?
俺が居ない間に、ハルに近づいてきたのは誰?
ハルは、誰とつき合っていたの?」
ひぇぇーーーーーっ
穏やかな口調なんだけど。
制御しきれない怒りで声は震えていた。
文字通り、俺に息がかかる距離まで詰めてきたその顔も怖いですっ
普段は無表情で。
俺には笑顔の清人様。
なのに今の清人様は、爛々と輝く瞳と鋭い牙で誰かを食い殺そうとしているようにしか見えませんっ
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