例えβに生まれても

三日月

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34 反則の王子様

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ふわぁぁっ

真正面の低い位置で、あ~んと口を開けた清人様。
濡れた唇も牙も、露になった咥内、その歯並びまで美しすぎて。
見てしまった俺も、つられて口が開いちゃったよ。

クラスの女子がね。
歯科検診のあと、格好良い歯医者さんのところに治療にいってね。
「もぉ、口を開いた間抜けな顔見られて最悪だったぁ~」って嘆いてるの、聞いたことがあるんだ。
俺、それを聞いてね。
大きな口開けるのって、格好悪くて結構恥ずかしいことなんだなぁって思ってたんだけど。

うん、こういうところも個人差があるのかもっ
清人様が口を開けても、全然格好悪くないよ!
あ、俺は格好悪いから口を閉じとかないと!

キュッと口を結んで、改めて清人様を見る。
清人様の顔、どんどん近付いてこられるから見やすくなってる。

うわぁ、うわぁ、清人様って、清人様って、こんなにも清人様なんですねっ

俺が清人様を見下ろすなんてこと、滅多に無いし新鮮だなぁ。
見慣れない角度から見ても、清人様は綺麗で格好良くてキラキラ輝いて見える。
ちょうど、その、大人なペニスも見えない角度だしね。
膝を折られてビックリしたけど、こっちの方が目のやり場には困らないかな?

清人様のこと、好きだけど。
ずっとお側にいるのは畏れ多いなって思うし。
こんな素敵な方と番になんてなったら、俺の心臓が持たないんじゃないかなぁ。

ほぅ....と、感嘆の溜め息をついている間に。
清人様の顔、握られたままの照る照る坊主のおちんちんに近付いててね。

パクッ


「ふぇ.....??」


たたた食べられたぁぁぁぁぁーーーーー!
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