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34 反則の王子様
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それからどれくらいキスしてたんだろう。
清人様と交わしたキス、甘い痺れに酔ってしまい、時間の感覚がすっかり抜けていた。
ずっと長い時間、清人様と二人でキスをして過ごしていたような、数分だったような。
ゆっくり唇を離されたとき、俺の唇にも口の中にも清人様の牙が当たったところには細かな傷がたくさん出来ていた。
チリチリ、空気に触れたところから痛むから、キスをしているときは全く気付かなかった。
いつの間に出来ていたんだろう。
コクン、と、最後に飲み込んだ唾液には血の味が混じっていた。
「あぁ、ごめんね、ハル」
清人様は眉をひそめ、俺の頬にそっと壊れ物を扱う慎重さで手を添えると。
俺の血が滲んで切っ先がピンク色の牙が、俺をこれ以上傷つけないように。
清人様は、化粧の薄れた唇から舌を出し表面の傷を舐めて下さった。
ふわぁぁぁ・・・
俺は、清人様に舐められて夢見心地。
清人様、清人様。
もっと清人様に触れて欲しい。
もっと清人様にキスして欲しい。
「謝らないでください」と、眼差しに想いを含めて緩く首を振る。
傷がついても良いんです。
俺にしか清人様の牙が伸ばせないなら、この血の味がするキスも俺しか知らないものだから。
そう思うと、こんなに気持ちがポカポカ暖かくなって満たされるんです。
もっと、もっと、俺にキスをしてください。
清人様と交わしたキス、甘い痺れに酔ってしまい、時間の感覚がすっかり抜けていた。
ずっと長い時間、清人様と二人でキスをして過ごしていたような、数分だったような。
ゆっくり唇を離されたとき、俺の唇にも口の中にも清人様の牙が当たったところには細かな傷がたくさん出来ていた。
チリチリ、空気に触れたところから痛むから、キスをしているときは全く気付かなかった。
いつの間に出来ていたんだろう。
コクン、と、最後に飲み込んだ唾液には血の味が混じっていた。
「あぁ、ごめんね、ハル」
清人様は眉をひそめ、俺の頬にそっと壊れ物を扱う慎重さで手を添えると。
俺の血が滲んで切っ先がピンク色の牙が、俺をこれ以上傷つけないように。
清人様は、化粧の薄れた唇から舌を出し表面の傷を舐めて下さった。
ふわぁぁぁ・・・
俺は、清人様に舐められて夢見心地。
清人様、清人様。
もっと清人様に触れて欲しい。
もっと清人様にキスして欲しい。
「謝らないでください」と、眼差しに想いを含めて緩く首を振る。
傷がついても良いんです。
俺にしか清人様の牙が伸ばせないなら、この血の味がするキスも俺しか知らないものだから。
そう思うと、こんなに気持ちがポカポカ暖かくなって満たされるんです。
もっと、もっと、俺にキスをしてください。
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