例えβに生まれても

三日月

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14 反省の王子様

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なんと言うか、なんと言うか。
.......は、恥ずかしい、です。

清人様が急遽留学されるキッカケ、になったらしい遊園地から話が始まって。
俺を番にしたいと、堂々と話される清人様。

遊園地のお姉さん、藤波さんから、「βの周りのフェロモンが、甘ったるくて気持ち悪い」と指摘されて。
なんと、俺と手を繋いだみどりちゃんに威圧フェロモンを出そうとしていたのを「βばかりのこんな場所で、αが騒ぎを起こす気?」諫められていたんだって。

手を繋いだだけで、威圧フェロモン、もビックリしたけど。
あんな場所で威圧フェロモンなんて大騒ぎになっちゃうよ!
清人様も、公の場所で威圧フェロモンを乱用しちゃいけないのはよくよくご存じの筈だよね。

本人は陽太様に聞かれるがまま話されてる、だけ、らしくて。
雄弁に、むしろ、自慢気に振り返られてるように見えるよ....清人様にとっては、素敵な思い出になってるみたい。

俺を番にしたかったと気付いた辺りなんて。
凄く、凄く、輝いた目で俺を見て.....うっとり微笑まれてしまい、俯いた。

聞いてる俺の方が、顔が真っ赤になってるよっ
だって、身体が熱いしっ
心臓が、ドキドキうるさいし......清人様のこと、見ていられないよっ

陽太様は、清人様が何をどんな風に話されても聞き取り調査みたいに冷静で。
たまに、俺を憐れみの目で映される以外は表情も変えられない。

俺ばっかり、意識しちゃってる?
俺、意識し過ぎちゃってる??
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