例えβに生まれても

9 脅迫の王子様

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気が楽になって、ふぅと息をついて笑ってしまう。

今まで清人様のデートされていた方は、皆美人で可愛くて、見るからにお似合いで。
二人が並ばれていたら、周りの皆が振り向いて写真撮るくらいにキラキラされていたんだよ。

それなのに、俺のことを清人様が本当に番にしたいとか、あるわけないよね。
清人様、何か言い間違いをされているんだよ。
気を抜いていたら、清人様の楽しそうな声が続いた。


｢その代わり、ハルには俺の番になっても良いと思って貰えるように全力出すからね。
ハルは、逃げちゃダメだよ。
逃げることも、会いたくないってことだと受け止めるから｣


ベットに座っていた俺を強引に抱き寄せる清人様。
チュッ、チュッと軽い音が、柔らかな衝撃が、頭に降り注いで。

あれ、あれ、あれ......あ、れ？

腰に回された腕が、なんだか、腰を撫でたり、とか。
み、耳っ、耳舐め、舐めてますよっっ
くすぐったいっっっ