例えβに生まれても

5 迷走の王子様

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｢内容によるけど...｣

｢あのね...その日に回る理想のデートについて考えてくれない、かな？｣


俺には、清人様が求めるデートがさっぱりわからない。
彼女が居たことなんてないし、もし出来たらどこかに行きたいなあとか妄想したこともない。
みどりちゃんは、にっこり笑って言いました。


｢ハルちゃん、来週のプリン頂戴ね｣


今回こそ食べれると思ってたのに...
俺は頷くしかなくて、みどりちゃんは｢どこに行こうかなぁ｣と楽しそうにノートを取りだし候補を書き出してくれた。
多分お金は今回も清人様が持ってくださるはずだけど...

次々書き込まれる候補は、俺も行ったことない場所もあって。
盛り上がりながら書いていったら、他の女の子も手伝ってくれて。

次の日には図書室でガイドブックを片手にルートも決めたり......思っていたより、デートについて考えるのが俺も楽しくなってしまい。

忘れていました。
一緒にいくのは、あの清人様とその彼女または彼氏もいることを。