ヘタレαにつかまりまして

28 敵視

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規格外のヤマの面倒を見続けてきただけに、どれくらい危ういか身に染みているらしい。
ヤマが一言、｢奏に譲る｣と言って次点に回れば、松野達では撤回が出来ず、不服と思えば群れから出るくらいしか術がない・・・と、ここまで話していても、隣で聞いていたヤマは｢カナが危ない目に合うからそれは無い｣とあっさり否定。

｢｢｢信じられるか｣｣｣幼馴染み三人から、疑惑の眼差しどころか睨まれているぞ。
本気で心配されるぐらい、俺絡みでは信用が無いんだな。
俺も自覚はしているから、｢言わせないよう最大の努力を惜しまない｣と返してはみたが・・・
手段が思い浮かばないから、万一言われるようなことが有ったら断れば良いか？


｢頼むぜ、かなちゃん｣


ヒラヒラ手を振ってくる竹居。
・・・αでは一番下の割りに、態度がでかい気がするが、これもヤマが締め付けないからなのか？
今日は前髪をサイドにわけ、クロスヘアピンでアレンジまでしている。
一年生の四天王の中でも、ガードが緩く摘まみ食いを繰り返している竹居。

そのあざとさで、今日はどこの誰を引っ掻けるつもりなんだ？