ヘタレαにつかまりまして

三日月

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「校内で生徒会長にもなった倭人さんの番に手を出すαがいるわけないだろう。
それより、二人の間のことを、堂々と話すな」


膝を折り、ヤマに顔を近づけて声を落とす余裕がやっと俺にも出来た。
本当に、何を話そうとしていたんだ。


「・・・恥ずかしいだろう」


昨日のことを一部でも漏らすな。
睨み付けた筈なのに、ヤマはヘラッと笑い返して「カナ、可愛い」と密やかに囁き返してくる。
な、殴られた相手を口説くなっ


「あのさ、いちゃつくのは、もう、いいんだ。
諦めてるから。
菊川がかなちゃんにメロメロなのは、全校生徒が知ってることだし。
だけど、な・・・これ見よがしに『見たら殺す』フェロモンとか本気でやめろ。
教師も困るし、芝浦や柴田が入って来れないだろう」


竹居がビシッと指差した後ろ扉には、二人と樟葉が待っていて。
その後ろから遅れてやってきた笹部は、踵を潰した上履きをペタペタ音を鳴らし三人の横を通過。
教室に入ってくると、「あ"?何があったんだ?」と呑気に尋ねて竹居と松野から睨まれていた。
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