ヘタレαにつかまりまして

27 デート

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｢フフフ・・・おはよぅ｣


どうしようかと。
どうすべきかと。
断ればいいのに、悩んでしまった俺の背後から、樟葉がひっそり登場。
相変わらず気配がなくて心臓に悪い登場だ。


｢お、はよう｣

｢みこちゃん、おはよう！
なぁなぁ、聞いてぇって、どないしたん、その腕？｣


肩に引っ掻けたブレザーの下で、右腕が首から下げた固定具に収まっている。
ぐるぐる巻きにされた包帯は、手首から夏用のシャツの袖口まで続いていた。
中に一枚着ているのが透けて見えてはいるが、この時期に夏用のシャツは薄いし寒そうだな。


｢フフフ・・・こけちゃってぇ｣


笑いながら答える樟葉。
追って柴田が、二人分の鞄を持って教室に入ってきた。