ヘタレαにつかまりまして

三日月

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「えぇ?!
かなちゃん、イルミネーション見たことないん?」

「いやいや、見たことはあるぞ。
桜宮の庭でもしていたし、街の様子も車窓から見ていたし」


12月に入り、駅前大通のイルミネーションの点灯が始まって綺麗なんだと朝練を終えた三枝から見せられたスマホ画面。
街路樹の電飾に、サンタコスプレの店員やクリスマスグッズが並べられたショーウィンドウが物珍しくて。
うっかり、「こんなふうになっていたのか」と呟いてしまい驚かれた。

見たことはあると伝えたんだが、三枝は「それやと足りんわっ」と力説。


「見るだけやなくて、実際に行かなあかんて!
クリスマスで街中が浮かれてキラキラしとるんやで!
かなちゃん行ったこと無いの?」


三枝の勢いに押され、「無い」と素直に頷いてしまう。
クリスマスと言えば、桜宮家の家族で祝うパーティに毎年親戚が数名参加してくれていた。
プレゼントを受け取り、クリスマス料理を食べながらの談笑。
いつもより遅くまで起きているのを許されてはいたが、同年代はいなかったしな。
大人の会話に飽きた咲夜と先に寝ていた。

確かに、教室で同級生が騒いでいるのを見てはいたが・・・そんなところに気を散らす余裕は無かったしな。
外出が出来ない俺にとっては、家族でのパーティ。
それがクリスマスの全てだった。

椅子を逆向きにして、向かい合わせに座っていたヤマは興味が無いようで。
黙って握りあった手を暖めてくれるのに忙しい。
冷暖房完備で常に適温の教室だから、そんな必要はないんだが・・・体温が俺より高いヤマは、自分より低い掌が気になるらしい。
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