ヘタレαにつかまりまして

25 勉強

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｢お前ら、どうせ来れないだろう｣


先に屋敷前で下車した陽太さんは、にやりと笑い。


｢今日は特別に夕飯を離れに手配してやるよ｣


そう言って、車を送り出してくれた。
それってつまり、その、気を使ってくれたと言うことなのか・・・？

ヤマが陽太さんの心遣いに、まだ車内に四人でいる中、発情するんじゃないか心配になったが。
ヤマは無反応。
頭を預けた姿勢は変わらず、自分の足元を見ていた。

・・・？
どうしたんだろう。
もしかして疲れている、だけじゃないんだろうか。
調子が悪いのか・・・？


｢あの・・・今日は、おめでとうございました｣


先に東の離れに寄らせてくれた遥馬さんは、敷地内に入った途端にシートベルトを外され清人さんの膝の上に横抱きにされ。
耳元で清人さんにボソボソ囁かれる度に、頬を赤らめ身体を捩って何度も逃げようとしていたが。
途中から諦め、目を閉じて清人さんの言葉を受け止めていた。

そのせいなのか、別れ際、開いた遥馬さんは涙目で。
普段の大人しい物静かな雰囲気とはこちらも別人。
清人さんにグズグズに溶かされて、くったり身体を預けながらの微笑みは。


｢さっさと閉めろ｣


清人さんが目力を更に倍増しにして脅すほどに、ドキリとさせられる艶があるもので、自動で閉まるのを待っていられずに慌てて車のドアを手動で閉めた。