ヘタレαにつかまりまして

23 クラス替え

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｢フフフ・・・三枝君、これ持ってきたよぉ｣


ヤマの前に座っていた三枝に、その隣に座っていた樟葉が鞄からスクラップブックを一冊、一冊、両手で大切に扱いながら取り出しては渡していく。
三枝もつられて両手で受け取り、一冊、一冊、丁寧な動きで空の食器が載っていたトレイをずらして出来たテーブル上の隙間に重ねていった。
カフェテリアまで大事そうに鞄を抱えてきたのは、それを出すためだったのか？

気を効かせたらしい竹居と芝浦が、｢お前らは座ってろ｣と言い置いて、テーブルの上のトレイを全て重ねてまとめ、返却口まで返しに行ってくれる。


｢かなちゃんも見る？
みこちゃんの厳選コレクション｣

｢たぁちゃんがどんな仕事してるか、教えてって言ってくれたから持ってきたんだぁ｣


あぁ、芝浦はモデルだと三枝が話していたな。
見てみたいのでヤマの膝から降りようとすると、向きを変えられ背中にベッタリとヤマの身体がのし掛かってくる。

さすがに、これは・・・腰に巻き付いた腕にガッチリホールドされて身動きも取れない。
後頭部にスリスリ顔を寄せられているのも落ち着かない。