ヘタレαにつかまりまして

23 クラス替え

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｢思い出した・・・お前、御珠神社でパーティがあったとき、会場を物影から覗いて無かったか？
そんときも、目が合ったら倒れてたよな？｣

｢フフフ・・・お、覚えていてくれたなんて、か、感激ぃ・・・｣


三枝の手を借りて上半身を起こした樟葉は、ヤマではなく床を見つめたままモジモジ鞄にのの字を描く。
え、どういう関係なんだ？
ヤマと樟葉を見比べるが、ヤマは｢座って大丈夫だ｣と笑うだけ。


｢ぼ、僕、菊川君の、いえ・・・・菊川家のファンなんですぅ｣


のの字を描く指先が、座った位置からでもわかるくらいにブルブル震えている。
・・・Ω人権解放の立役者、菊川家には確かに感謝するΩは多い。
だが、ヤマと目があっただけで倒れるとか・・・尋常じゃない傾倒ぶりだ。