ヘタレαにつかまりまして

23 クラス替え

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樟葉先輩、弟がいたのか。
しかも、俺と同じ番持ちなんてこちらから仲良くして欲しいくらいだ。


｢教室で会うのが楽しみです｣


樟葉先輩に笑いかけると、視線を一度横に流したあと困ったように眉を寄せられてしまった。


｢本当に、変わっているから・・・出来たらでいいので｣


樟葉先輩にしては、歯切れが悪い答え方。
クラス解体で、本来なら残りのクラスに満遍なく振り分けられる筈の人数が、８組に俺達生徒会役員六名全員固まって動かされていることにも関係があるのか？

新しいクラスに編入済みの松野達も、樟葉先輩の言葉には同意のようだ。　
曖昧な笑顔で目配せしあっていた。
樟葉先輩の弟は、松野達も同意するくらい変わっていると言うことか？

樟葉先輩本人は、一年生の頃から生徒会に入り、成績も上位をキープ。
公平さと規律を重んじる真面目な性格で、一部のβからは｢御姉様｣と慕われている。
生家が代々御珠神社に仕える家系で、樟葉先輩の巫女装束目的で参拝する生徒もいたはず。

αとΩの兄弟にはよくある、あまり似てない姉弟なのかもしれないな。