ヘタレαにつかまりまして

19 対処

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｢各々の非常扉前、教師と生徒会では生徒から追求されやすい。
警備員を増やし、知らぬ存ぜぬで突き通す。
警察・・・には、通報は既に教師がしているかもしれないな。
現場検証は、生徒への最大限の配慮を求め、学園祭後を固持。
サイレンは鳴らさず、裏門に誘導を。
柏原は、笹部と三枝が事情聴取を兼ねてすぐに警察へ行ってくれ。
俺は、ヤマが目を覚ましたら、後から一緒に行く｣


今までの内容が伝わっているのか尋ねようと、目を忙しなく動かす三枝の顔を見て、あぁ、まだ抜けていたものがあった。
ヤマに気が逸れて、考えに集中できないな。

汗で濡れたシャツ越しに聞こえるのは、平坦に戻っていく心臓の音。
トクトク刻まれる音が安定し、ヤマが正常な状態に近づいていくのを見守る。
這わせる指からは、冷めていく肌の熱を感じる。

頭は、この事件の解決を考えるのに。
心は、ヤマに好きだと告げて、うなじを噛まれながらヤマをもっと違う場所で感じたいと願っている。

思いついたままに話してしまう、わけだ。

そうだ、思い出したのは、頬のキスマークシール。
これも生徒会が肩代わり、か。


｢それから、三枝にも渡しそびれているが、撮影の不許可申請。
部室は閉鎖するから、生徒が当日取りに来ても対応出来ない。
場所を、一般と同じ正門受付に変更するよう、手配を｣


あぁ、他にも、何か取りこぼしていないだろうか？