ヘタレαにつかまりまして

三日月

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強烈な渇望と劣情は、ヤマが置かれた状況にも比例する。
満たさずに疼く下腹部を震える右手で押さえ、涙で滲んだ視界にヤマを探す。

こんなに求めているのに。
こんなにヤマが欲しいのに。

埋めて貰えない切なさに、身も心もぐずぐずに崩れる。
ヤマが欲しいと想えば想うほど、相手と触れあえない焦燥感が積もっていく。


「ふ・・・ぁ、はぁ、ヤマァ」


俺はヤマしか求めない、が。
ヤマは、Ωの発情フェロモンに追いたてられたαは、Ωに向かい性的興奮が高まり続ける。
相手の発情フェロモンが収まらない限り、それは続く。

俺はそんなヤマの発情に引きずられてるだけ。

こんな、狂おしく掻き立てられる情欲に、ヤマはずっと耐えて・・・
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