ヘタレαにつかまりまして

15 生徒会

5

｢可能性はあるな。
ヤマは、三枝が生徒会にいるからといって甘く見るような性格でもないし｣

｢やっぱりかぁ。
一年生も夏休みで辞めたんおるしなぁ。
部長がっかりするなぁ｣


書類を抱えながら溜め息。
編入生は学年全体の三割にも満たず、授業にもついていけず中退、転校する者も多い。
その中でも三枝は、周りに馴染むのが早くαにあまり物怖じしない。
きっとこんな感じで、先輩たちとも部活で上手くやっているんだろう。


｢明日はまず代表で、体育部長と文化部長に配分説明がある。
部員数、夏の大会、去年度の成績、現状備品の確認含めての総合判断だ。
バスケ部の部室を綺麗にしておいて損はないんじゃないか？｣

｢せやな！
今日は早めに練習止めて、掃除させてもらおっと。
そう言えば、俺が部活いってる間、かなちゃんはどこで待つん？
菊川君、かなちゃんが一人になるん嫌がるやん？｣