ヘタレαにつかまりまして

三日月

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「ヤマ、前もって教えてくれないとさすがに驚くぞ」


離れに帰る車内で抗議する。
何をされるのかも知らされず、飛鳥さん相手に抵抗も出来ず・・・入れ違いに同じ目に遭ったらしいヤマを睨む。


「・・・ごめん。
日が近づいたら説明しようって思ってはいたんだけど、好きだって自覚したら言い出しにくくて。
アレ、毎年父さん主催でテーマが変わるんだ。
当日は母さんも仕事を入れずに、最初から最後まで参加する。
いつもより、カナが知りたがってた"運命の番"についても聞きやすいから」


それは・・・楽しみだな。
仕事が忙しいし、澪さんはなかなか食事の時間も合わない。
なにより、食事中も寸分の隙もない男装スタイルだし、電話が鳴ったり、来客が早く着いて話をするきっかけが掴みにくい。

やはり、運命の番についてはお二人からお聞きしたい。
αとΩでは、捉え方に違いがあるかもしれない。
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