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「因みに奏様。
Ω風俗は、成人してからというのは正解です。
覚え間違いではありません。
ただ、原則と例外はどこにでもありましてね。
萩野家はその例外です」
「総元締めを例外で片付けるな」
苦々しい顔で吐き捨てる陽太さん。
今は、菊川家の婿養子だが、陽太さんは学校にも満足に通えず、風俗で働いていたと教わっている。
今はαの配偶者として世間から認知され、家族に囲まれて過ごしていても、過去はまだ陽太さんをこんな暗い顔にさせるのか。
「総元締めであり、上客が正解ですよ、陽太様。
正規価格を支払い、売上貢献割合は高かったはずです。
仕事の後の気分転換を商売にして、奴隷無給生活からΩを救ったのも萩野家です。
まぁ、菊川家のように称賛はされませんがね。
その辺りもしっかり奏様にはお教えしてます」
陽太さんは、上げていた腰をソファーに沈ませる。
勘弁してくれと唸るけど、Ωの俺には必要な知識。
"桜宮家のΩ"のままでは、世間知らず過ぎてΩには成りきれない。
番になるαに受け入れて貰うのは難しい。
Ω風俗は、成人してからというのは正解です。
覚え間違いではありません。
ただ、原則と例外はどこにでもありましてね。
萩野家はその例外です」
「総元締めを例外で片付けるな」
苦々しい顔で吐き捨てる陽太さん。
今は、菊川家の婿養子だが、陽太さんは学校にも満足に通えず、風俗で働いていたと教わっている。
今はαの配偶者として世間から認知され、家族に囲まれて過ごしていても、過去はまだ陽太さんをこんな暗い顔にさせるのか。
「総元締めであり、上客が正解ですよ、陽太様。
正規価格を支払い、売上貢献割合は高かったはずです。
仕事の後の気分転換を商売にして、奴隷無給生活からΩを救ったのも萩野家です。
まぁ、菊川家のように称賛はされませんがね。
その辺りもしっかり奏様にはお教えしてます」
陽太さんは、上げていた腰をソファーに沈ませる。
勘弁してくれと唸るけど、Ωの俺には必要な知識。
"桜宮家のΩ"のままでは、世間知らず過ぎてΩには成りきれない。
番になるαに受け入れて貰うのは難しい。
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