ヘタレαにつかまりまして

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言葉遊びのような親族からの質問にも、飛鳥さんは律儀に答えてくれて。
結局のところ、父さんが言うように成立した番に何を言っても今更で。
ヤマのことも含め、菊川家の考えを引き出しておきたいみたいだ。

話の流れが和やかなものに変わった頃を見計らい、口を挟まずに聞いていた父が突然動いた。
ガチガチに固まったままのヤマの前まで歩いてくると、両肩に手を置きほとんど背が変わらないヤマの眼を奥底まで覗き混む。


｢ところで、本人は我息子との将来をどう考えているのかな？｣


俺には見せない冷淡な顔。
怒るでも嗤うでもなく、相手の内側を値踏みする。
相手を凍てつかせるような眼差しに、ヤマが息をのむ。


｢桜宮財閥が愛してやまない長子を抱くには、この肩、柔らかすぎやしないか。
まだ何者でもない貴方に、我息子を託すしかない想いは伝わっているのか｣


流石に取引先の御子息であり、息子の番相手に言葉は選んでいるけど。
高校生相手に、その顔は駄目だろうっ
ヤマが倒れたり、気を失ってはいないからフェロモン攻撃はしてないんだろうげど威圧しすぎだっ