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5 都市伝説 side 倭人
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「ふふっ、菊川は学校と家では随分印象が違うな」
車で東の離れについてから、中を案内。
最後にたどり着いた温室で一息。
使用人が用意した自家製ハーブティを飲みながら、桜宮は思い出し笑いしてる。
月明かりの届く温室は、照明器具を普段から使用していない。
今夜も自然光だけが照らしている。
温室中央にある、趣味にしては彫刻も石も懲りすぎた噴水の前。
円いアイアンテーブルを挟んで、二人きりなのが、なんだか照れるな。
「そ、うかな?
母さんがいるとまた違うんだけど、だいたいあんな感じ。
姉貴や父さんにからかわれて、兄貴に突っ込まれて、遥馬さんは自分からあまり話さない、かな。
桜宮も、雰囲気変わったよな」
「あぁ、だろうな。
親のフェロモンで俺は守られてたし、桜宮と言えばαのイメージもあるから周りの思い込みにも助けられた。
菊川は、明日から学校に行くのか?」
「桜宮家に挨拶にいくまでは、桜宮の傍にいるつもり。
学校にもマスコミが来るから、すぐに登校せず様子見るように姉貴から言われてる」
そう、挨拶なんだよな。
桜宮家と直接やり取りしてる広報からの報告だと、俺が番に変わったことについては悪い感触では無かったらしい。
つまり、よくも無かったらしい。
車で東の離れについてから、中を案内。
最後にたどり着いた温室で一息。
使用人が用意した自家製ハーブティを飲みながら、桜宮は思い出し笑いしてる。
月明かりの届く温室は、照明器具を普段から使用していない。
今夜も自然光だけが照らしている。
温室中央にある、趣味にしては彫刻も石も懲りすぎた噴水の前。
円いアイアンテーブルを挟んで、二人きりなのが、なんだか照れるな。
「そ、うかな?
母さんがいるとまた違うんだけど、だいたいあんな感じ。
姉貴や父さんにからかわれて、兄貴に突っ込まれて、遥馬さんは自分からあまり話さない、かな。
桜宮も、雰囲気変わったよな」
「あぁ、だろうな。
親のフェロモンで俺は守られてたし、桜宮と言えばαのイメージもあるから周りの思い込みにも助けられた。
菊川は、明日から学校に行くのか?」
「桜宮家に挨拶にいくまでは、桜宮の傍にいるつもり。
学校にもマスコミが来るから、すぐに登校せず様子見るように姉貴から言われてる」
そう、挨拶なんだよな。
桜宮家と直接やり取りしてる広報からの報告だと、俺が番に変わったことについては悪い感触では無かったらしい。
つまり、よくも無かったらしい。
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