ヘタレαにつかまりまして

4 予想外

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菊川は、ん"～っと背後でしばらく唸ったあと、腕の力を緩め右手を腰に回して俺の身体を支えながらゆっくりと身を引いてくれた。
ズルズルと、中のモノが外に引き出されていく奇妙な排泄感を目を閉じてこらえる。
せっかく願いが聞き届けられたのに、開放される安堵より喪失感に切なさを覚えたのは気のせいだ。
身体の疼きが全く収まらず、気を抜けば「早く入れて」と間逆なことを言いたくなるのも気のせいだ。

湿った絨毯に両足がやっとおろせた。
ほっと息を吐く間もなく、栓を失った途端、ドロドロあとからあとから溢れてくる量に思わず両手で顔を覆う。
どれくらいの時間、いや、回数、俺は菊川に抱かれたんだ？
とりあえず、今日はこれで止めてもらおう。
初心者にこれ以上は無理無理。
相手は変わったけれど、菊川家の人間と番になる目的は果したんだから。

菊川の手が名残惜しげに腹を撫でて離れ、自分の力だけでその場に立つ。
フツフツ熱の籠もった身体を自分で抱きしめて慰め、息を吐いた。
菊川のフェロモンが、我慢することはないんだと言うように「可愛い」「欲しい」とその上から覆い被さってくるがなんとか振り切らなければ。

このままでは、ヤバイ。

⋯って、おいっ


｢菊川？！｣


一歩も踏み出せないまま軽々と横抱きにされ、無言で歩き出されてしまった。
床に脱ぎちらかした制服も無視して、どこに行くって言うんだ？？
動くと、菊川のまだ芯のある固く勃ち上がったペニスがペチペチ腰に当たり身体の熱がブワッと高まっていく。